さて今回は、2020年2月18日放送のロンドンハーツ『旬な後輩が答えてくれました!芸人お悩み相談』レポの後半戦です。
前回までのお話はこちら↓
(かまいたちのお二人、狩野英孝さん、ジャンポケ斉藤さんからのお悩みです)
お笑い第7世代が、先輩からの悩みとは知らずにガチで熱い回答を繰り広げています。
後半戦はフルーツポンチの村上さんとパンサー尾形さんからのお悩みに、後輩芸人が答えます!
フルーツポンチ村上さんの悩み

仕事の悩み~未だに僕は「尾形さんや狩野さんとは違うぞ!」と自分を過大評価し、見下してしまっているが、あの二人の方が多くの人を笑わせているしかっこいいのに、それを素直に認められません。人に何か言われて悪態をつき、「外野の声は関係ない!自分を貫くんだ!」と言っていたが、みんなから愛される良い人になりたい。また、もう何年も前から「顔でしか落としていない」と言われるのもつらいです。
このポンさんの悩みに関してはかなり具体性があるので、個人を特定できるような悩みであるとスタジオ内は失笑していました。
後輩芸人たちもさすがに、「これは本当に後輩からの悩みなんだろうか?」と困惑したそうです。
それでもポンさんは、「誰かに憧れてもらえるような芸人になりたい」と真剣なご様子です。
岡部さんの回答
素直に認められないのは性格の問題なので治らないと思います。皆から愛される良い人になりたいのならゴミ拾い!ゴミ拾いをしている人を悪く言う人はいません。顔でしか落としていないと言われるのがつらいそうですが、むしろ落とせる顔で産んでくれた母親に感謝すべき。
草薙さんの回答
こういうことを言うことで「自分は全部わかってますよ」とアピールしているようにしか見えない。人に指摘されるのが嫌で先に自分で言うタイプ。皆から愛される良い人になりたいそうだが、下心が見え隠れする奴はそもそも愛されない。
兼近さんの回答
これはどういうアドバイスをすればいいの?文章を読んでも何が言いたいのかわからない。とにかく努力をしたらいいんじゃない?「顔でしか落としていない」と言われるなら別の技を作れ!全く努力もしていないくせに変な文章だけ書くな!!
3人からはかなり辛辣な回答が寄せられました。
なぜかこの回答を聞いた時に、ひたすら狩野英孝さんが第7世代のメンバーに「どうもすいません」という感じで何度も頭を下げていたのが印象的でした。

敦さん「正論が出た」
有吉さん「みんな正しいよ」
フジモン「たしかに変な文章やったもんなぁ」
草薙さん「意味を理解するのに時間がかかりました。みんながたぶん同じこと思っていたのが、『こいつはダメだ』って。」
四千頭身の後藤さんに至っては、悩みの意味がわからなさすぎて回答を飛ばしたそうです。
結局ポンさんへのお悩み回答はここまで。「認められるだけの努力をしよう」ということで満場一致だったのですが、ポンさんにとっては不完全燃焼な感じだったことでしょう。
パンサー尾形さんの悩み

仕事の悩み~自分が思っていた芸人像から経歴を積むほど離れていっている感じがします。皆そうなんでしょうか?滑りキャラみたいな扱いが本当に嫌です。このキャラをどうにか変えたいです。
少しポンさん寄りのお悩みですね。
もともと尾形さんはダウンタウンに憧れて芸人になり、最初の頃は大喜利なども行なっていたそうです。
これに関してはポンさんも「この人はずっと作家キャラでした」と援護射撃。
兼近さんの回答
思い通りに行くほどこの世界は甘くない。理想を持ちすぎていて現実を見れていない。常にどんな風になっても活躍できるような「筋トレ」が足りていない。自分がどういう立ち位置にいるのか理解して、そこでの立ち回りを作っていけ!目標を決めてそこに向かっていくことは、芸能界ではできないと思う・・・。それは周りが決めること。何か動ける準備をしておいて、決められた所に走っていくスタンスが正しい。滑りキャラになれたのなら最強なんじゃ?そのキャラでどう戦っていくのか、その道筋を作っていけばいい!
この熱い回答に思わず、「武井壮かな?と思っちゃった」と有吉さん。
自分がやりたいことよりも、周りから何を求められているのか?を察知しながら動いていく姿勢の中に、第7世代の凄さの秘密を感じることができました。
この回答には相談者の尾形さんも、グッときたご様子。
兼近さん「僕も又吉さん目指してこの世界に入ってきてるので。気が付いたらこんなになっちゃったんです。」
尾形さん「そうだよなぁ。それで売れてるんだもんな。」
と、ダメ押しの納得。

性欲の悩み~ 性欲が強い方だと思います。悪いことはせず、どうにかビデオボックスで処理をしています。しかしたくさんのビデオを観ているうちに、どんどん性欲がおかしくなっていきました。最近は「ジャングルの中のマサイ族みたいな村に女優さんが行き、マサイ族の人達に・・・」みたいなのとかで興奮するようになってしまいました。このままでは性癖がとんでもない方向に行ってしまいそうで怖いです。どうしたらいいのでしょうか?
これって相談することなのか?と思うような内容ですが、尾形さんにとっては真剣な悩みです。
しかしさすがに山内さんも「先輩に聞くにしても変じゃない?」と、疑問を投げかけていました。
りんたろー。さんの回答
知らねえよ!
でしょうね(笑)。同じように思った第7世代は多かったと思います。
草薙さんの回答
マジで知らねぇ!どうでもいい。心配だったら病院に行って診てもらえばいい。
そうですね。専門の外来を探すしかないのかもしれません。
と、このような流れの中でたった一人尾形さんに親身に手を差し伸べる第7世代のメンバーがいました。それはハナコの岡部さんです。
岡部さんの回答
僕もAVが大好きで全く同じような経験があります。様々なタイプのものを観ました。「ジャングルの部族もの」「海外のホームレスもの」・・・。でも最終的には一周して、ノーマルな女優ものに戻るのでどうかご安心ください。
説得力がありますね。
尾形さん「良かったぁ!ちゃんと戻るんだ!」
岡部さん「安心して旅して大丈夫です」
岡部さんが仙人のように見えてきます。
フジモン「どのくらの期間かかるの?戻るまでに」
岡部さん「僕、大学時代の5年間かかりました」
ちなみに尾形さんは現在3年目だそうです。あと2年後にはノーマルに戻ると聞いて、ほっと胸を撫で下ろしていました。スタジオは温かい拍手に包まれていましたね。

先輩芸人の悩みに答える第7世代~まとめ
さて先輩芸人とは知らずに、ガチで芸人特有の悩みに回答するお笑い第7世代を堪能することができた今回のロンハー。
これは多くの会社で、中堅社員向けの研修として使ってほしい内容だと切実に思いました。
なぜならお笑い第7世代の回答の中に、アラフォー世代にはない良さがたくさん詰まっているからです。これはこれからの「働き方改革」にも大きなヒントに必ずなるはずです!
簡単に今回の悩みと回答を振り返ってみましょう。

山内さんの悩み「大阪にいた時と東京に出てきてからの、自分に対するいじられ方に違いがある」
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草薙さんの回答「こういう人は自分からいじりにくい空気を出している」
兼近さんの回答「他の芸人からいじりたいと思わせる方向に動け」
山内さんの悩み「新婚旅行に行けていないが、まだ休みを取れる身分じゃない」
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後藤さんの回答「休み欲しいアピールをする方がまずい」
草薙さんの回答「休みを取って行くべき。優先する順位が違う。」
斉藤さんの悩み「自分といて楽しいのか?と思ってしまい、後輩を飲みに誘えない。
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草薙さんの回答「そんなふうに考えている人とは行っても楽しくない」
りんたろーさんの回答「今の若手は嫌だったら普通に断るので、深読みしなくてもいい。」
斉藤さんの悩み「相方二人が打ち合わせに集中してくれない時がある」
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りんたろーさんの回答「しっかりしていない人に注意するのが一番無駄」
岡部さんの回答「無理に改善しようとするとバランスが崩れてしまいます」
後藤さんの回答「人に対する悩みは、自分を過剰評価している人が陥る問題」

狩野さんの悩み「自分のギャグが罰ゲームに使われることがショック」
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りんたろーさんの回答「ギャグが残り続けていることなので感謝すべき」
兼近さんの回答「嬉しいと思えないのは、自分が恥ずかしいと思ってやっているから」
狩野さんの悩み「家を買おうか迷っているが、いたずらされるのが不安」
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草薙さんの回答「芸人とはそういうもの。悩むんだったら買わなければいい。」
濱家さんの悩み「打ち合わせでディレクターが自分には相談してくれない」
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兼近さんの回答「求められていないってことを自覚するしかない」
後藤さんの回答「結果を出せば、その環境は変わってくるはずです」
濱家さんの悩み「最近うっすらハゲてきていること」
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岡部さんの回答「それで悩む理由がわからない」
兼近さんの回答「自分のことをかっこいいと思っている人の悩み」

村上さんの悩み「自分を過大評価して、似たキャラクターの芸人を見下してしまう」
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岡部さんの回答「素直に認められないのは性格の問題なので治らない」
草薙さんの回答「人に指摘される前に先に自分で言うタイプは、そもそも人に愛されない。」
兼近さんの回答「とにかく努力をするしかないのでは?」
尾形さんの悩み「自分が目指していたキャラと違うキャラが定着してしまっていること」
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兼近さんの回答「自分のキャラは周りが決めること。そこで立ち回れる筋トレをすることが大事。」
尾形さんの悩み「自分の性癖がとんでもない方向にいってしまいそうで怖い」
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岡部さんの回答「大丈夫です。1周まわってノーマルに戻ります。」
いかがでしょうか?ご覧になって気がつくこともあると思います。

「ゆとり世代」や「さとり世代」と言われていますが、身の丈を知っていて、周りあっての自分ということを誰よりも感じ取っている世代なのではないでしょうか。
その上で自分が求められているキャラクターに柔軟に対応したり、情報に敏感で世の中の流れを掴んで行こうとする努力を怠っていません。
一貫して悩みの原因を、「己の問題」として受け止めている考え方に私はとても感動しました。
最も真髄だなぁと感動した兼近さんのコメントを最後に紹介します。
兼近さん「目標を決めてそこに向かっていくことは、芸能界ではできないと思う。」
これって、芸能界以外でもあてはまることですよね?
世の中で苦しんでいる多くの人に届いてほしい言葉です!
これからも益々第7世代の活躍を願っています。それと同時に、 パワハラ世代と若手世代の狭間にいる中堅世代の芸人さんを、今以上に愛していきたいと思います!