人生には生き方を変えてくれる本があります。
それまでの考え方を集約してくれている本や、180度違った角度から新しい考え方のヒントをくれる本など。
私にとって間違いなくその1冊になる本が出版されています。
それは、『このゴミは収集できません ゴミ清掃員が見たあり得ない光景』。
マシンガンズの滝沢秀一さんが、実話をもとに書き上げた『ゴミ収集』の現場から見た人間模様、民度の分析、そしてこれからの環境問題まで訴えている本なのです。
『このゴミは収集できません』の著者・マシンガンズ滝沢さんについて
マシンガンズは、1998年結成の太田プロ所属の芸人さん(西堀亮さん&滝沢秀一さん)です。
公式プロフィールはこちらをご覧ください。
滝沢さん公式Twitter
マシンガンズの真骨頂である代表的なスタイルは、「ぼやき漫才」です。
世の中に対する不満をつっこみまくる毒舌な漫才にこそ、『このゴミは収集できません』の素晴らしさを推したい理由があるのですが、それについてはまたのちほどにして・・・。
マシンガンズは、漫才の一つの集大成ともいえる本を今から数年前に出しています。
『女はみんな同じ教科書を読んでいる。』(2011年・幻冬舎)
不可思議ながらも多くの女性に共通するメンドクサイ言動をまとめ、それに対して突っ込んでいくという内容なのですが、タイトルの付け方がまた秀逸ですよね。
さらに滝沢さんは2014年に双葉社から『かごめかごめ』という心理サスペンス小説を書きあげています。詳しくは読んでいただきたいので書きませんが、一つのキーワードとして『ゴミ』が出てくるんですね。
2012年からゴミ収集会社に在籍している滝沢さんの中で、ゴミから得る「気づき」があまりにも大きいことが、この時点から伏線になっているような気がしてなりません。
文章を書くということは本当に難しい作業で、ついまどろっこしい文章になりがちな私にとって、滝沢さんの綴る文章には大きな衝撃を受けました。
鋭い!面白い!優しい!
滝沢さんの言葉の引き出しには、「恐れ入りました!勉強になります!」という尊敬の念を抱いています。
重版して、また重版!どうして今『このゴミは収集できません』なのか?
実は私も発売と同時に、なかなか手に入れることができなかったうちの一人です。
ネットでの販売価格は、定価よりもどんどん吊り上がっていました。
そんな中、数件歩き回ってやっと見つけた書店では、思わず
「これ、いっぱい発注して平積みしたら、絶対売れますよ?」と、余計な忠告まで書店員さんにしてしまったくらいです。
『このゴミは収集できません』は、単純に芸人さんが本職の傍ら、ゴミ清掃員として働いている!という意外性の面白さではないんです。
☑人間観察やネットリテラシーが大好物の人たち向け
☑子供たちにもわかりやすい
☑良識のある人にも欠けている人にも「あるある」ネタ
☑識者には今後の活動の指針になる
☑目に見えるモノで民度を分析することが好きな人には眉唾物
つまり一度でもゴミを出したことがある人にとっては、考えさせられる要素がたくさん詰まった書籍なんです!
さらに本の魅力を付け加えるとしたら、こんなに洞察力とユーモアが詰まった「優しい本」を書いているのが、あの毒舌で世の中をぶった切ったぼやき漫才をする、FKD48のユニットでは暴れん坊担当の滝沢さんであるということなんです。
『このゴミは収集できません』はまっすぐな聖人君子が、「ゴミは正しくちゃんと出しましょう。地球のためになるべくゴミは減らしましょう。」という視点で書いた本ではないからこそ、ここまでの訴求力があるのです。
『このゴミは収集できません』が、今後進むべき道
多くの人の「ゴミに対する意識」を変えてくれて、ゴミ清掃員というお仕事を改めて認知させることに大きく貢献している本です。
『このゴミは収集できません』の影響は、あらゆる分野に派生しています。
物書きを目指し文章を書き続け、言葉のチョイスのセンスが芸人としての滝沢さんを放っておかなくて、奥様とお子様を守るために始めたゴミ清掃員としての職業に真正面から向き合ってきた一人の男性の力が、今じわりじわりと世の中を大きく変えようとしています。
大げさですか?いえ、断言できます。
この本はすごいです。
感銘した本を友人に勧めることはナンセンスだと思っている私が、数年ぶりに
「これ、面白いんだから!」と、周囲に言いまくった本です。
『このゴミは収集できません』は、一人でも多くの人に読んでもらうことに意味があり、そして色んな人の力で世の中のために膨らんでいく本だと思っています。
声を大にして・・・
絶対にドラマ化するべき本です!
人間模様・社会問題・ひいては地球環境までゴミから見えてくるんですね。そしてその問題を、肩肘張らずにくすりと笑えるドラマに仕上げられるに違いありません。
奥が深いので、テーマにできる引き出しも多いのが連続ドラマにも向いています。
原作が漫画化されて、小学校の授業でも扱われる様子まで目に浮かびます。DVDボックスには予約が殺到して、映画化が実現するのも時間の問題でしょう。
な~んていう想像をしてはニヤけてしまうのですが、9割以上本気で願っていますし確信を持っています。
あとの1割は、世の中を変えるためにひと肌脱いでくださる方の存在を期待して。

最後になりましたが、私が生きている間のタイミングでこの本を世の中に出して下さったマシンガンズ滝沢さんと相方さんの西堀さん、そして「決まった収入は毎月入れて!」とはっぱをかけながら支えてこられた滝沢さんの奥様に、感謝の気持ちを述べさせていただきます。
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